ご質問① 健診で異常値が付きましたが、数年放置しています。
2月27日
健康診断で最も頻繁に異常値が出る項目について、具体的な統計データは提供されていないため、正確な数値を挙げることはできませんが、私自身が医療現場や健診業務での経験から感じることとして、最も多いものは脂質異常です。
次いで肝機能異常が見られることが多いです。そこで今回は、特に第一位に位置する脂質異常症について、詳しく解説させていただきます。
脂質異常症は、血液検査で以下のような結果が出る場合に診断されます:
脂質異常症の診断基準
- LDLコレステロール: 140mg/dL以上
- HDLコレステロール: 40mg/dL未満
- 中性脂肪(トリグリセライド): 150mg/dL以上(空腹時採血)
- Non-HDLコレステロール: 170mg/dL以上
これらの値のうち、1つ以上が基準値を外れている場合に脂質異常症と診断されます。
コレステロールと中性脂肪の違い
コレステロール
- 細胞膜の構成成分や、ホルモンの材料となる重要な物質
- LDLコレステロール(悪玉)とHDLコレステロール(善玉)がある
- LDLコレステロールが多すぎると動脈硬化の原因となる
- 主に肉の脂身や卵黄などに含まれる
中性脂肪
- 体を動かすエネルギー源となる
- 体温を一定に保ち、体を衝撃から守る働きがある
- 過剰になると皮下脂肪や内臓脂肪として蓄積される
- 糖質や脂質の過剰摂取、アルコールの多飲で増加する
両者とも体に必要な物質ですが、過剰になると動脈硬化などの原因となります。
定期的な健康診断で数値をチェックし、食事や運動などの生活習慣の改善に努めることが非常に重要であると、多くの書物や専門的なサイトに書かれています。
しかし、では具体的に実際の食事や運動などの生活習慣の改善とは、一体どのような内容や実践方法にあたるのでしょうか?
この点に特化した医療サービスを提供するべく、当院はその趣旨に基づいて設立されました。
特に、健康診断において具体的に、血液検査の結果やデータを理解することが難しい場合も少なくありません。どうぞお気軽にご相談ください。丁寧に解説させていただきます。