骨は7〜10年、筋肉は半年で生まれ変わる｜いくつになっても筋トレが効く医科学的理由

骨は7〜10年、筋肉は半年以内で生まれ変わる｜年齢に関係なく筋トレが効く医科学的理由

以前公開した「四十路過ぎた女性が筋肉をつけるべき理由：筋肉は生涯あなたを守り続けます」の続編として、今回は“骨と筋肉の生まれ変わりのスピードの違い”に注目します。

生体組織の更新速度を示す「半減期」には、骨と筋肉で大きな差があります。

報告により幅がありますが、主に以下のように示されています：

これらから、筋肉は概ね半年以内で“生まれ変わる”組織といえます。

つまり 50歳で骨を鍛えた成果は7〜10年後に現れ、筋肉は鍛えたらすぐに変化が出る わけです。これは細胞レベルで説明できる科学的事実です。

私がクライアント様に必ずお伝えするのは、この言葉です。

筋肉は年齢に関係なく、刺激を与えた分だけ応えてくれる組織です。

実際に、当院の体操教室へ1ヵ月ごとに通われている方々は、毎回明らかに外見が変化しています。空白の1ヵ月でセルフトレーニングを継続された成果であり、それが大きな自信につながっています。

ただし、高齢になるほど体内のタンパク質合成能力は低下するため、若年層より多めのタンパク質摂取が必要です。

この2つが筋肉量維持の重要ポイントです。しかし、「タンパク質を消化する内臓機能が落ちているよ」と内科かかりつけ医に言われている方、通院中の方はこの通りではありませんのでご注意ください。

筋肉は半年以内で生まれ変わるスピードの速い組織です。
年齢は関係なく、適切な栄養と運動を組み合わせれば、誰でも身体は変わっていきます。

今日からできる小さな一歩を、ぜひ積み重ねてください。

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医師・医学博士／産業医・PM&R研究医

整形外科専門医。スタンフォード大学研究医としてPM&R分野を研究後、現在は〈スラトレ®〉を中心に、ウェルネスと自己変容を支援するトレーニングおよびコンサルティングを提供中。上質な暮らしを望む方に向けた「YAEKOFU」では、人生を再設計する深い対話と伴走を行う。