股関節機能の低下と膝・腰の痛み:現代社会が抱える健康課題

この記事のポイント:Dr.EKO博士(整形外科医・医学博士)が、股関節機能の低下が膝や腰の痛みにつながる仕組みと、メディカルトレーニングで整える大切さについてお伝えします。

現代社会では、デジタル化で快適になった生活様式と引き換えに、多くの方の股関節機能が著しく低下しています。股関節の支持性不足は、膝関節痛や腰痛の主要な原因の一つとして広く考えられており、意識的に体を整えていく姿勢が大切です。

股関節が担う二つの重要な役割

支持性:体重を支える機能

立位や歩行時に、股関節は体全体の重みを支える中心的な役割を果たしています。支持性が十分に働くことで、歩行動作や日常の姿勢が安定します。

自由性:足を自由に動かす機能

歩行時の遊脚期で足を一歩前に出す際や、スポーツでシュートを放つ動作など、空間で足を自由に動かすためには自由性が欠かせません。支持性と自由性の両輪が揃うことで、自然な動作が成り立ちます。

股関節の支持性低下と膝関節痛の関係

股関節の支持性が低下すると、大腿骨が内旋して膝が内側に倒れ込み、異常な力がかかりやすくなります。その結果、膝蓋骨のアライメント不良により膝蓋大腿関節症候群などの痛みが生じる可能性があります。また、衝撃吸収能力が落ちることで、歩行や走行時に膝関節への負担が増大します。

股関節の支持性低下と腰痛の関係

股関節の支持性不足は、骨盤の不安定性を招き、腰椎に過度な負担をかけます。腰椎で股関節の機能を代償しようとする動きが生じ、腰部への負担が積み重なります。また、腰椎の自然な湾曲が崩れ、姿勢の変化につながることもあります。

メディカルトレーニングで整えるポイント

強化したい主な筋群

中殿筋、大殿筋、腸腰筋といった股関節周囲筋群を中心に整えていくことが役立つとされます。片脚立ちなどのバランス訓練や、股関節周囲の可動域を広げる柔軟性向上の取り組みも大切です。

機能的動作訓練

日常動作を意識した機能的な訓練を取り入れることで、実生活の中で股関節が働きやすい状態を保てます。股関節の支持性向上を目的としたメディカルトレーニングで、膝関節痛や腰痛の原因にアプローチしていきましょう。

まとめ:股関節を土台として整える

股関節は「支持性」と「自由性」という二つの機能を同時に担う重要な関節です。膝や腰の不調を感じたとき、股関節の状態に目を向けることが、根本的な体の使い方を見直す第一歩となります。

参考文献

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※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。
最終更新:2026年4月

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Dr.EKO博士

Dr.EKO博士(YAEKOFU)

医師・医学博士 / やえこふクリニック院長

医師として保険診療の現場に立ちながら、ある問いが消えませんでした。「今出ている不調を取り除くだけで、その人は本来の自分に戻れているのか」。スタンフォード大学でEIを学び、分子栄養療法・スラトレ®を統合した独自のアプローチを確立。完全自費・マンツーマンで、エグゼクティブ・医師・リーダーの「本来の自分への回復」を支援しています。

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